微粒子成膜技術
ナノ粒子を噴霧して薄膜や観察用試料を作る
♦ 微粒子成膜装置(PDS-Dシリーズ)
♦ SEM/TEM用サンプルプレパレーション装置(PDS-Pシリーズ)
♦ 噴霧液滴評価装置(PDS-Aシリーズ) NEW!
♦ 微粒子成膜ユニット(PDS-Uシリーズ)
♦ 各種受託試験 および 特注品製作

静電スプレーを利用した微粒子の成膜装置 凝集の無い微粒子成膜(塗布)が可能
静電スプレーの原理に基づき、ナノ粒子分散液を微液滴化して基板へ静電付着させることにより、凝集の無いナノ粒子の成膜(塗布)を実現しました。電動ステージで基板への付着場所を制御し、局所もしくは全面への成膜が可能です。マスクを用いることによりパターニングも可能で、ナノ粒子のみならず液体材料の成膜にも利用することができます。
凝集のないナノ材料の基板固定が可能 SEM・TEMの観察用基板を簡便に作製
従来の観察基板に分散液を塗布・乾燥する方法では、ナノ材料が凝集体となってしまうため、個々の状態を把握することは困難でした。『SEM・TEMサンプルプレパレーション装置』は、静電スプレーの原理を応用してナノ材料を基板上に固定し、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)による観察を容易にします。
特徴と原理
弊社の微粒子成膜技術は静電スプレーの技術を応用しています。
(1) 静電スプレーの原理を応用
ナノ材料は、凝集しやすくハンドリングが容易でないため、貧溶媒中に分散した状態、すなわち「ナノ分散液」の状態が好まれます。従来の塗布方法では、溶媒の乾燥時にナノ粒子の凝集が生じてしまいます。そのため、塗布面にムラがあり、ナノ粒子本来の特性を発揮できません。
一方、スパッタリング法では均質な塗布が可能ですが、乾燥試料をレーザ等で粉砕したものを真空状態で噴霧する方式のため、大規模な設備とメンテナンスのために大きなコストがかかってしまいます。
静電スプレー技術の歴史は古く、従来は車体塗装や農薬散布に用いられてきた技術でした。弊社の「微粒子成膜装置」シリーズは、この静電スプレーの原理を応用し、サイズの小さい液滴を高効率で形成できます。大気中でウェットな試料(ナノ分散液)を噴霧しても、微液滴の液体部分は大気飛行中に蒸発してしまい、ドライなナノ粒子のみが残るので、簡便にナノ粒子の散布や成膜をすることが出来ます。
大掛かりな設備は必要なく、デスクトップに置ける程度のコンパクトなサイズの装置でシステムが完結します。取り扱いも容易で、コストメリットの点からも優位性があります。
図説


« Previous | Next »
(2) 凝集のない微粒子成膜:その原理
噴霧用ノズルと基板の間に正極性の高電圧をかけると、静電誘導によりノズル先端部の液材にはプラスの電荷、基板側にはマイナスの電荷が生じます。両者の間に働く静電力により、外からノズル内の液材が引っ張られて、その先端が尖り、細いジェット流となって基板へ向かって飛び出していきます。
その後、ジェット流表面の電荷が反発し合って微液滴となります。微液滴が飛んでいく過程で、溶媒は極微量であるため蒸発してしまい、電荷を持ったドライなナノ粒子のみが残ります。
ナノ粒子は相互に反発し合い、基板面に着弾する時には互いに離れて付着し、凝集することはありません。
以上より、凝集がなく均一性の高い微粒子成膜・散布が可能となります。
図説


« Previous | Next »
(3) 絶縁性の基板でもOK
弊社の「微粒子成膜装置」シリーズは、静電スプレーの原理を応用していますが、基板が絶縁性の素材であっても噴霧が可能です。弊社独自のシステムにより、ガラスのような絶縁性の基板でも、導電性の基板と同様に静電スプレーによるナノ材料の基板固定(散布・成膜・積層・パターニング)が実現出来ます。
図説

« Previous | Next »
(4) マスクによるパターニング
基板表面にマスクを置いてナノ材料をスプレーすることで、様々なパターニングも可能です。
静電スプレーの性質上、噴霧されたナノ粒子は帯電しているためマスク上にはほとんど着弾せず、開口部を抜けて基板に向かって飛んでゆきます。
このため、非常に材料効率のよいパターニングが可能です。
図説

« Previous | Next »
(5) パルス式の噴霧も可能
弊社の微粒子成膜装置は安定した連続噴霧を可能にするための様々な工夫があります。
比較的大きな粒子を含む液材でも、パルス式の噴霧にすることで、凝集のない均質な微粒子成膜を可能とします。
図説

« Previous | Next »
(6) 必要最小限の液材で
高価で貴重な試料は、決して無駄にはしたくないものです。弊社の微粒子成膜装置は、液材をノズルの先端から吸い上げて、それを吐き出す方式を採用しています。
装置構成がシンプルであるため、必要最小限の液材で噴霧が可能です。また、ノズル径よりも大きな微粒子の混入がないため、安定した連続スプレーが可能です。
※長時間・大容量の連続スプレーのためにリザーバを設置することも可能です。
図説

« Previous | Next »
(7) メンテナンスが容易
ノズルの口径が小さくなると、溶媒の蒸発による目詰まりが懸念されますが、静電スプレーの性質と弊社独自の構造により、ノズル先端部に液だまりや目詰まりが発生しにくくなっており、安定した連続噴霧が可能です。
また、ノズルは使い捨て方式であるため、面倒なノズル内の洗浄などのメンテナンスは不要です。
なお、噴霧用ノズルはお客さまの目的に合わせて様々な口径(5〜200μm)をご提供できます。特注品など、まずは弊社までお気軽にご相談ください。
« Previous | Next »
(8) SEM/TEM観察用サンプルの作製を簡便に
ナノ材料の大きさや形状、凝集状態を把握することは、ナノ材料の研究や応用開発する上で極めて重要です。ナノ材料の観察には、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)が適していますが、その適切なサンプルの作製は簡単ではありません。従来のように観察用基板にナノ分散液を塗布して乾燥させるだけでは、その過程で凝集体となってしまうため、ナノ粒子個々の状態を把握することが困難だからです。
弊社の「SEM/TEM用サンプルプレパレーション装置(PDS-Pシリーズ)」では、ご要望の多いSEM/TEM用サンプル作製に特化した製品です。静電スプレーの原理を応用し、ナノ材料を簡便に基板上に固定でき、SEMあるいはTEMによるナノ材料観察を容易にします。
下の例では、それぞれ左の写真では金やダイヤモンドのナノ粒子が凝集していますが、右の写真では、本装置により分散して基板に付着している様子が分かります。
図説


« Previous | Next »
(9) 最適な噴霧条件へのチューニング
技術的には古くから知られている静電噴霧(静電スプレー)技術ですが、実際の噴霧の様子を観察することは困難でした。スプレーの液滴の大きさや移動速度は、印加電圧と液材の性質などの諸条件で変化しますが、適切な噴霧のためには、それらの情報を知りたいと思う場面があるはずです。
噴霧液滴評価装置(PDS-Aシリーズ)は、超高速度カメラにより噴霧過程の微液滴の挙動やサイズが観察できるので、迅速に最適な噴霧のための条件出しが可能です。
図説


« Previous | Next »
Slide-controls: (1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9)
多彩なラインナップ
微粒子成膜技術(静電スプレー技術)をコア技術として、絶縁性基板も含めた多様な基板に対応する微粒子成膜、SEM/TEMサンプル作製、および噴霧中の液滴の分析のための多彩な製品ラインナップをご用意しています。
微粒子成膜装置
(PDS-Dシリーズ) |
・静電スプレーの原理を応用した凝集のない微粒子成膜装置
・電動ステージで基板の移動制御をするため、局所あるいは全面への成膜が可能
・また、マスクを用いたパターニングへの応用も可能 |
SEM/TEM用サンプル
プレパレーション装置
(PDS-Pシリーズ) |
・ご要望の多いSEM/TEM用サンプル作製に特化した微粒子成膜装置
・ナノ材料を凝集することなく付着させた観察用基板を簡便に作製 |
噴霧液滴評価装置 NEW!
(PDS-Aシリーズ) |
・噴霧過程の微液滴の挙動を超高速度カメラにて観察する装置
・最適な噴霧の条件出しに有効 |
微粒子成膜ユニット
(PDS-Uシリーズ) |
・微粒子成膜装置の基本ユニット部分をお客さまのシステムに合わせて
ご提供いたします。 |
各種受託試験
および特注品製作 |
・まずは、お気軽にご相談下さい。 |
標準構成
以下を標準構成としていますが、お客さまのご要望に合わせて柔軟なカスタマイズ・特注品に対応いたします。
| |
微粒子成膜装置
(PDS-Dシリーズ) |
SEM/TEM用
サンプル
プレパレーション
装置
(PDS-Pシリーズ) |
NEW!
噴霧液滴評価装置
(PDS-Aシリーズ) |
微粒子成膜ユニット
(PDS-Uシリーズ)
|
| 静電噴霧ユニット |
◎ |
◎ |
|
◎ |
噴霧液滴観察
ユニット |
◎ |
|
◎ |
|
制御用コンピュータ
|
◎ |
|
◎ |
|
制御用ソフトウエア
|
◎ |
|
◎ |
◎ |
超高速・
超高感度カメラ |
|
|
◎ |
|
| He-Neレーザ |
|
|
◎ |
|
| コールドランプ |
◎ |
◎ |
◎ |
|
| 減圧ポンプ |
◎ |
◎ |
|
|
| XY移動ステージ |
◎ |
|
|
|
【凡例】◎:標準装備、(○):標準装備と換装可、○:追加可能
【ご参考】サンプル液の誘電率
良好なスプレーを実現するには、誘電率の高いサンプル液が好ましいです。サンプル液の誘電率は、分散媒や含有ナノ材料の誘電率、およびその比率によって決まります。
| 水(80) |
ジメチルスルホキシド(47.0) |
トルエン(2.4) |
| エタノール(20.7) |
酢酸(6.2) |
四塩化炭素(2.2) |
| メタノール(32.6) |
1-ブタノール(18.0) |
シリコーン油(2.2) |
| イソプロパノール(18) |
1-プロパノール(20.0) |
ヘキサン(2.3) |
| アセトン(24.3) |
酢酸エチル(6.0) |
|
| ジメチルホルムアミド(38) |
テトラヒドロフラン(7.5) |
|
| ニトロベンゼン(34.8) |
ジエチルエーテル(4.3) |
|
問い合わせ
製品・技術・受託加工など...まずはお気軽にどうぞ
弊社の製品・技術に関するご質問等はもちろん、お客さまのニーズに合わせた受託加工・各種カスタマイズにつきましても、お気軽にお尋ね下さい。お問い合わせ内容に関する機密事項は厳守いたします。
»»「お問い合わせ」へ