静電式分注・パターニング技術
高粘性溶液の微量分注・パターニングおよび分析
♦ 定量分注装置(ODS-Dシリーズ) NEW!
♦ 静電式パターニング装置(ODS-Pシリーズ)
♦ ドロップレットアナライザ(ODS-Aシリーズ)
♦ 静電分注ユニット(ODS-Uシリーズ)
♦ 各種受託試験 および 特注品製作

高粘性溶液の定量分注(pL〜fL)とそのパターニングが可能
弊社の静電式分注技術は、従来法(インクジェットなど)で困難であったpL〜fLオーダーの微量分注を可能としました。今までは微液滴化できなかった樹脂やグリセリンなどの高粘性試料にも適応できます。また、導電性の素材はもちろん、ガラスなど絶縁性の基板に対しても適応可能です。さらに、形成過程の液滴サイズを画像解析する定量分注機能を新開発し、分注の再現性を劇的に向上させました。
この静電式分注技術とXY移動ステージを組み合わせることにより、多彩な微液滴のパターニングが可能となります。落射型顕微鏡を装備して基板の上方からリアルタイムに観察しながら視認箇所へダイレクト滴下する「落射観察型パターニング装置」など、多彩なバリエーションでお客様のニーズにお応えします。
微液滴(pL〜fL)の接触角、ぬれ拡がりを評価 液滴径を可変したデータ収集
静電式の微量分注と高速度カメラによる撮影を組み合わせ、短時間で変化していく微液滴の画像から接触角やヌレ広がりの幅を測定できます。
すなわち、基板を移動しながら多数の液滴を形成する、あるいは液滴体積を変更するなどの動作を自動的に実行し、液滴物性(接触角、ヌレ広がりの幅)の統計的評価を行ないます。
静電分注・パターニング事例
弊社の静電式分注技術を用いた、様々な分注・パターニングのサンプルをご紹介します。
図説











特徴と原理
弊社の静電式分注技術は静電吸引力の技術を応用しています。
(1) 静電吸引力の原理を応用
これまでのインクジェット方式では、圧電素子によってノズルを側面から圧迫したり、熱電素子を用いて液材を膨張させて、液材を射出するものがポピュラーでした。しかし、ノズルの内部から力を加えることで液材を射出するこれらの方式では、ノズル先端部でのエネルギー損失が大きく、またノズル径と同等以上のサイズの微液滴しか作ることが出来ません。
弊社では、静電吸引力を応用して微液滴を作製しました。
分注用ノズルと基板の間に正極性の高電圧をかけると、静電誘導によりノズル先端部の液材にはプラスの電荷、基板側にはマイナスの電荷が生じます。両者の間に働く静電力により液材が引っ張られて、その先端が尖り、やがて細いジェット流となって基板へ向かって飛び出していきます。このジェット流は、ノズル径よりも遥かに細いものであるため、従来のインクジェット法では為し得なかった、非常に小さな微液滴の分注が可能となります。
ノズルの口径が小さいことは、ひとつの液滴の形成に要する印加電圧を低くすることを可能にし、誘電率の低い溶媒を用いた時の分注を容易にします。また、ノズルの口径そのものではなく、口径よりもずっと細いジェット流の太さが微液滴のサイズを決定するため、ノズル先端の蒸発乾燥による目詰まりに強い方式と言ってよいでしょう。
図説


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(2) 高粘性材料にも適応可能
インクジェット方式はグリセリンのような高粘性の液材を微液滴化することは出来ませんでしたが、静電式分注では可能です。例えば、粘性1000mPa・sの紫外線硬化樹脂でも、μmオーダーの分注・パターニングが可能です。
ノズルの口径が小さいと、溶媒の蒸発による目詰まりが懸念されます。弊社のノズルはこの目詰まりを防止するとともに、ノズル先端部の濡れ上がりによる液ダレも防止し、良好な分注を続けることができる弊社独自のノズル構造を採用しています。
静電式分注の特性上、電圧印加を停止すると即座に分注が停止し、ノズル先端部の液材はノズル内へ引き戻されます。これにより、高粘性の液材でも液切れが良いこともこの方式の特長です。
高粘性の材料はノズル内部から押し出されるよりも、引っ張り出される方が容易なため、弊社の静電式分注技術は、高粘性の材料ほどその特性を活かせると言っても過言ではありません。
なお、スループット向上のためのオプションとして、弊社では「加圧ユニット」をご用意しています。これはノズル先端部への液材の供給をアシストすることにより、静電式分注を助ける追加機能です。
図説

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(3)【新開発】定量分注機能
分注される液滴の体積は、液材の性質やノズル先端の状況などでデリケートに変化します。弊社の「定量分注装置(ODS-Dシリーズ)」では新開発の「定量分注機能」を装備しました。「定量分注機能」は、液滴の形成過程をカメラで撮影して画像処理を行い、指定した体積に達した段階で分注を停止します。従って、分注体積の不安定な条件でも確実な定量分注が可能です。
本機能により微量分注の再現性が大幅に向上します。
また本機能を「静電式パターニング装置(ODS-Pシリーズ)」に搭載すれば、パターニングの加工精度が大幅に向上します。
図説



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(4) 絶縁性の基板でもOK
弊社の「定量分注装置」シリーズは、静電吸引力の原理を応用していますが、基板が絶縁性の素材であっても静電式分注・パターニングが可能です。弊社独自のシステムにより、ガラスのような絶縁性の基板でも、導電性の基板と同様に静電式分注や多彩なパターニングが実現出来ます。
図説



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(5) 必要最小限の液材で
高価で貴重な試料を決して無駄にはしたくないものです。
弊社の定量分注装置は、液材をノズルの先端から吸い上げて、それを吐き出す方式を採用しています。装置構成がシンプルであるため、必要最小限の液材で分注が可能となります。
またこの方式により、ノズル径よりも大きな微粒子の混入がないため、安定した連続分注・パターニングが可能となります。
なお、長時間・大容量の連続分注・パターニングのためにリザーバを設置することも可能です。
図説

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(6) メンテナンスが容易
分注用ノズルはお客さまの目的に合わせて様々なバリエーションをご提供できます。
ノズルは使い捨て方式であるため、面倒なノズル内の洗浄などのメンテナンスが不要となります。
弊社の静電式分注関連製品群は、いずれも装置構成がシンプルで、デスクトップ上で完結するコンパクトなものであるため、お取り扱いは容易です。
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(7)【オプション】加圧ユニット
弊社の静電式分注技術では、fL-pLオーダーの極微量形成が可能ですが、製造工程ではμL-nLの塗布量が求められるケースも多々あります。この場合は、従来よりもスループットの高い分注が求められます。
「加圧ユニット」は、弊社の「定量分注装置(ODS-Dシリーズ)」や「静電式パターニング装置(ODS-Pシリーズ)」にオプションとして搭載することで、分注速度を大幅に向上させることができます。
加圧ユニットは、ノズル内の液材に対し、ノズル先端から射出しない程度の圧力を加えます。この状態で電圧を印加すると、液材が高速に射出されます。電圧印加を止めると、ヌレ上がりもなく、分注が速やかに止まります。
「静電分注コントローラ」と共に「加圧ユニット」を使用すると、電圧印加と加圧のタイミングを合わすことが可能となり、高速でのμL-nLオーダーの分注が実現できます。
図説

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(8)【応用例】マルチノズルによる面塗布への応用
従来、極めて粘性の高い試料を定量吐出し、ガラス基板のような絶縁性の塗布面に分注することは困難でした。
弊社ではこの問題を静電式分注技術によってクリアしました。従来法のように吐出量が時間と共に変動することがなく、メンテナンスのために随時生産ラインを止める必要もないため、長期にわたって安定した効率の良い分注が可能となりました。
本技術をマルチノズル化することで、分注容積・面積のスケーラブル化・高スループット化が実現し、様々な面形状にフィッティングが可能となり、例えば、大画面ディスプレイ用の機能性素材を塗布する製造工程などに革命的改善をもたらすと期待されます。
以下に、「エンジニアリング・システム株式会社(ESCO)」様のマルチノズルによる静電式分注の応用例をご紹介します。〔ムービーおよび写真資料 協力:エンジニアリング・システム株式会社(ESCO)様〕
図説

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(9)「落射観察型パターニング装置」ほか多彩なバリエーション
「落射観察型パターニング装置」では、高粘性の機能性液材の微量分注(fL-pLオーダー)やパターン描画が可能な「静電式分注装置」に落射型顕微鏡を装備し、基板の上方から吐出過程をリアルタイムで観察できます。弊社従来品のように、基板を真横または斜め上方から観察するのではなく、真上から観察できるため、視認箇所へダイレクトに滴下することが可能となりました。
このほか、ノズルを2つ装備して2種類の液材を分注したり混合液滴分注が可能なパターニング装置など、多彩なバリエーションでお客様のニーズにお応えします。
図説




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多彩なラインナップ
静電分注技術をコア技術として、高粘性材料にも対応する定量分注・パターニングおよび微液滴の分析のための多彩な製品ラインナップをご用意しています。
定量分注装置
(ODS-Dシリーズ) |
・静電式分注を画像処理にて制御する微量分注装置。
・新開発の「定量分注機能に」より、分注精度・再現性が劇的に向上しました。
※分注量が多い場合のタクトを短縮化したい場合には「加圧ユニット」を
オプションとして追加することが可能です。 |
静電式
パターニング装置
(ODS-Pシリーズ) |
・静電式分注装置にXY移動ステージを組合せて、多彩なパターニングを実現。
・微量試料の基板配置、機能性素材を微細パターニングした新デバイスの製造など、
微細加工の分野で高い有用性が期待されます。
・パターニングを基板上方からリアルタイムに観察し、視認箇所へダイレクト滴下が
可能な「落射観察型パターニング装置」や、2種類の液材を分注したり、混合する
ことが可能なタイプなど、多彩なラインナップをご用意しています。
※加工精度が求められる場合は、「定量分注装置(ODS-Dシリーズ)」ゆずりの
「定量分注機能」をオプションとして追加することが可能です。
※高速での分注や非常に高粘度の材料を用いる場合には「加圧ユニット」を
オプションとして追加することが可能です。 |
ドロップレット
アナライザ
(ODS-Aシリーズ) |
・微液滴の物性を超高速度カメラで観察・分析する装置。
・分注後の微液滴の挙動を観察し、短時間で変化する接触角やヌレ広がりを解析。
・液材と基板の特性で決まるパターニングの限界精度を評価するために有効です。 |
静電分注ユニット
(ODS-Uシリーズ) |
・定量分注機能または静電式分注機能の基本ユニット部分をお客さまのシステムに
合わせてご提供いたします。 |
各種受託試験
および
特注品製作 |
・まずは、お気軽にご相談下さい。 |
(OPTION)
定量分注機能 |
・高速度カメラと画像解析により微量分注の再現性とパターニングの加工精度を大幅に
向上させるオプション機能
※「静電式パターニング装置(ODS-P)」シリーズに追加可能
※「定量分注装置(ODS-Dシリーズ)」には標準搭載 |
(OPTION)
加圧ユニット |
・分注量が多い場合のタクトを短縮化したい場合に、
ノズル先端から液材が射出しない程度の圧力を加え、静電式分注をアシストします。
※静電式分注関連製品全てに追加可能。 |
標準構成
以下を標準構成としていますが、お客さまのご要望に合わせて柔軟なカスタマイズ・特注品に対応いたします。
| |
NEW!
定量分注装置
(ODS-Dシリーズ) |
静電式
パターニング装置
(ODS-Pシリーズ) |
ドロップレット
アナライザ
(ODS-Aシリーズ) |
静電分注ユニット
(ODS-Uシリーズ) |
| 静電分注コントローラ |
◎ |
◎ |
◎ |
◎ |
| 定量分注機能 |
◎ |
(○) |
(○) |
(○) |
| XY移動ステージ |
○ |
◎ |
◎ |
|
観察カメラ
(定量分注機能には必須) |
◎ |
◎ |
|
|
| 高速カメラ |
(○) |
(○) |
◎ |
|
| 制御用コンピュータ |
◎ |
◎ |
◎ |
|
| 制御用ソフトウエア |
◎ |
◎ |
◎ |
◎ |
| 加圧ユニット |
○ |
○ |
○ |
○ |
※「落射観察型パターニング装置」では落射型顕微鏡を内蔵した専用ノズルヘッドを装備します。このほか、2種類の液材を分注したり混合することが可能なタイプなど、お客様のご要望に応じた多彩な特注品・カスタマイズが可能です。
【凡例】◎:標準装備、(○):標準装備と換装可、○:追加可能
【ご参考】サンプル液の誘電率
良好なスプレーを実現するには、誘電率の高いサンプル液が好ましいです。サンプル液の誘電率は、分散媒や含有ナノ材料の誘電率、およびその比率によって決まります。
| 水(80) |
ジメチルスルホキシド(47.0) |
トルエン(2.4) |
| エタノール(20.7) |
酢酸(6.2) |
四塩化炭素(2.2) |
| メタノール(32.6) |
1-ブタノール(18.0) |
シリコーン油(2.2) |
| イソプロパノール(18) |
1-プロパノール(20.0) |
ヘキサン(2.3) |
| アセトン(24.3) |
酢酸エチル(6.0) |
|
| ジメチルホルムアミド(38) |
テトラヒドロフラン(7.5) |
|
| ニトロベンゼン(34.8) |
ジエチルエーテル(4.3) |
|
問い合わせ
製品・技術・受託加工など...まずはお気軽にどうぞ
弊社の製品・技術に関するご質問等はもちろん、お客さまのニーズに合わせた受託加工・各種カスタマイズにつきましても、お気軽にお尋ね下さい。お問い合わせ内容に関する機密事項は厳守いたします。
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