静電噴霧成膜技術
高品質の静電スプレーでナノ分散液などの液材をワークに吹き付ける
【特長】
♦ 凝集のないナノ粒子の成膜
♦ 薄塗への対応幅が広い
♦ 絶縁性の基板にも対応
♦ 噴霧液滴のサイズを調整可能
♦ 吹き付けのタクトを調整可能
♦ 別装置へ後付け可能
♦ 別装置との連動動作が可能
♦ マスクを用いて成膜のパターン化が可能
♦ 成膜範囲、定量ポンプ、ホットプレート等のカスタマイズに対応可能
応用例:● 電子顕微鏡の観察試料の作製、機能性フィルムの製造、化学センサーの製造、燃料電池の電極・セパレータの製造
● 2次電池電極の製造、発光面の製造、質量分析のマトリックス塗布、 Pdナノ粒子を用いた無電解メッキ
● 合金・複合材料の製造、バイオセンサーの製造、表面増強ラマン基板の製造、レジスト材の薄膜塗布
● レンズの反射率改善、コンデンサーの製造、EMI・EMS対策、微粉体の製造
● 半導体ウエハ表面のコーティング、半導体ウエハ表面の模擬ダストの付着
(説明)
ナノ材料の観察では、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)、または原子間力顕微鏡(AFM)が使用されますが、観察基板に分散液を塗布・乾燥する過程で凝集体となってしまうため、個々の大きさ・形状を把握することが困難でした。
「サンプルプレパレーション装置 PDS-PSシリーズ」は、静電噴霧で形成された各液滴に1個もしくは0個のナノ材料が含まれる濃度で使用することにより、凝集のないナノ材料の観察基板を作製できます。サンプル液を充填するノズル部(8μL)は使い捨てになっているため、手間の掛かるノズル内の洗浄は不要です。観察基板は、Si基板やカーボン蒸着膜などが適合します。(構成品)
本体(噴霧室、コントローラが一体化)、噴霧ノズル、吸入冶具、付属品
オプション品:濃縮冶具(基本仕様)W320, D400, H520mm
◉ノズルホルダー: 1本 交換ノズル:外径 25, 40μm
◉印加電圧 :DC6000V
◉噴霧条件を決めるためのテストエリアを装備
◉噴霧場所を切り替えるためのワーク移動用電動ステージを装備
◉静電スプレーを目視観察するための拡大レンズ、白色LEDを装備
◉静電噴霧する際に観測される噴霧電流のモニタ機能を装備
◉ボタン、ツマミによる手動操作【説明】
本装置は、高品質な静電スプレーを用いて、ナノ分散液もしくは液材を微液滴化し、ワーク上に成膜します。噴霧の液滴が小さいために目視での観察が難しく、噴霧観察用のカメラ・光源を備えています。また、噴霧電流を観測する機能(直流モードのみ)もあり、PC画面上のモニタ値から噴霧状況を推測しながら噴霧条件を決定できます。その他、絶縁性の基板にも連続して成膜ができるように印加電圧の工夫がなされています。オプションの加圧ユニットを組み合わせれば、生産性に応じた吐出量の噴霧に調整できます。
(構成品)
静電噴霧コントローラ、噴霧室(噴霧ノズル、光源、カメラ、電流モニタ、成膜位置調整用のXY電動ステージ)、
デスクトップPC(専用プログラム入り)、吸入冶具、付属品(基本仕様)
♦成膜範囲50mm×50mm
♦印加電圧±5kV(絶縁性基板への対応)
♦サンプルリザーバー5mL
♦PC画面で噴霧条件を設定
♦PC画面で噴霧状態をモニタ(オプション)
♦成膜範囲の拡大
♦印加電圧 Max±10kV
♦ホットプレートの設置
♦サンプルリザーバーの容量変更
♦加圧システム
♦定量送液システム
♦ソフトウェアの変更(例:評価機能など)
(説明)
本製品は、ノズル内部への加圧を併用した静電噴霧装置です。製造工程において、静電噴霧による液体材料の吹付け工程を後付けしたいユーザに最適です。ノズル内部への加圧レベルを調整することにより、従来の静電噴霧よりも幅広いレンジでの塗布速度(単位時間あたりの塗布量)を実現できます。本装置は、ノズル、コントローラ、及び高電圧分岐ボックスから構成されており、ボタンやダイヤルで簡単に操作できます。また、外部機器と連動させるための「エクスターナルモード」もあり、外部信号による連動も可能です。オプションの簡易噴霧機構を用いれば、ノズルを固定した状態で簡単に吹付け実験ができます。
(構成品)静電噴霧コントローラ、噴霧ノズル、吸入冶具、付属品
(基本仕様)W430, D450, H200mm◉ノズルホルダー:1本、耐有機溶媒(テフロン製)◉交換ノズル:外径 10〜200μm◉印加電圧:Max DC 15kV◉加圧圧力:Max0.2MPa(2気圧) ※設置場所に0.25MPa以上の圧力源が必要◉シーケンサ制御(ボタン、ダイヤル操作)◉非常停止ボタン付き◉エクスターナルモードにて、外部信号で動作を制御可能◉オプション品: 簡易噴霧機構
【ご参考】サンプル液の誘電率
良好なスプレーを実現するには、誘電率の高いサンプル液が好ましいです。サンプル液の誘電率は、分散媒や含有ナノ材料や溶解物誘電率、およびその比率によって決まります。
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